VRALIB : 1つの実数型配列への作用素

概要

1つの実数型変数に対して1つの実数値がきまるような関数を, 1つの実数型配列の各要素に対して作用させ, 結果を実数型配列として得るようなサブルーチンパッケージ. 以下では総称名を示す. たとえばVRFNAに対しては,ほかにVRFNA0, VRFNA1 という名前のサブルーチンも存在する. VRFNA0は欠損値処理をおこなわない; VRFNA1は欠損値処理をおこなう. VRFNAは内部変数'LMISS'.TRUE.なら欠損値処理をおこなう; .FALSE.なら欠損値処理をおこなわない(初期値は.FALSE.. また欠損値処理をおこなうときの欠損値は, 内部変数'RMISS'が決める(初期値は999.0). (詳しくは[here]節参照)

サブルーチンのリスト

                                                                  
  VRFNA(RX,RY,N,JX,JY,RFNA)   RXにRFNAを作用させてRYに代入する.  
                                                                  
  VRINC(RX,RY,N,JX,JY,RR)     RXにRRを加えてRYに代入する.        
                                                                  
  VRFCT(RX,RY,N,JX,JY,RR)     RXにRRを掛けてRYに代入する.        
                                                                  
  VRCON(RX,RY,N,JX,JY,RR)     RRをRYに代入する.                  
                                                                  
  VRSET(RX,RY,N,JX,JY)        RXをRYに代入する.                  
                                                                  

これらの簡易版として次のようなサブルーチンがある.

                                         
  RADD(RX,N,JX,RR)   RXにRRを加える.    
                                         
  RMLT(RX,N,JX,RR)   RXにRRを掛ける.    
                                         
  RSET(RX,N,JX,RR)   RXにRRを代入する.  
                                         

サブルーチンの説明

VRFNA

  1. 機能
    実数型配列RXに実数型関数RFNAを作用させて 実数型配列RYに代入する.
  2. 呼び出し方法
    CALL VRFNA(RX,RY,N,JX,JY,RFNA)
  3. パラメーターの説明
                                                                      
      RX,      (R(*))   処理する実数型配列.                          
      RY                                                              
                                                                      
      N        (I)      処理する配列要素の個数.                      
                                                                      
      JX,      (I)      配列RX,                                       
      JY                RYにおいて,処理する配列要素の間隔.          
                                                                      
      RFNA     関数名   引数が1個である実数型関数名.                 
                                                                      
    
  4. 備考
    1. 関数名は,それが外部関数ならEXTERNAL文で, 組込み関数ならINTRINSIC文で宣言しておかなければならない.

VRINC/VRFCT

  1. 機能
    実数型配列RXに実数値RRを加えて/掛けて 実数型配列RYに代入する.
  2. 呼び出し方法
    CALL VRINC(RX,RY,N,JX,JY,RR)
    CALL VRFCT(RX,RY,N,JX,JY,RR)
  3. パラメーターの説明
                                                                      
      RX,      (R(*))   処理する実数型配列.                          
      RY                                                              
                                                                      
      N        (I)      処理する配列要素の個数.                      
                                                                      
      JX,      (I)      配列RX,                                       
      JY                RYにおいて,処理する配列要素の間隔.          
                                                                      
      RR       (R)      加える/掛ける実数値.                         
                                                                      
    
  4. 備考
    1. なし.

VRCON

  1. 機能
    実数値RRを実数型配列RYに代入する.
  2. 呼び出し方法
    CALL VRCON(RX,RY,N,JX,JY,RR)
  3. パラメーターの説明
                                                                      
      RX,      (R(*))   処理する実数型配列.                          
      RY                                                              
                                                                      
      N        (I)      処理する配列要素の個数.                      
                                                                      
      JX,      (I)      配列RX,                                       
      JY                RYにおいて,処理する配列要素の間隔.          
                                                                      
      RR       (R)      代入する実数値.                              
                                                                      
    
  4. 備考
    1. RXは欠損値処理をおこなうかどうかの判断に用いる. つまり欠損値処理をおこなうような設定のとき, RXの配列要素が欠損値なら, 代入する実数値は欠損値となる.

VRSET

  1. 機能
    実数型配列RXを実数型配列RYに代入する.
  2. 呼び出し方法
    CALL VRSET(RX,RY,N,JX,JY)
  3. パラメーターの説明
                                                                      
      RX,      (R(*))   処理する実数型配列.                          
      RY                                                              
                                                                      
      N        (I)      処理する配列要素の個数.                      
                                                                      
      JX,      (I)      配列RX,                                       
      JY                RYにおいて,処理する配列要素の間隔.          
                                                                      
    
  4. 備考
    1. なし.

RADD/RMLT

  1. 機能
    VRINC/VRFCTの簡易版サブルーチン.
  2. 呼び出し方法
    CALL RADD(RX,N,JX,RR)
    CALL RMLT(RX,N,JX,RR)
  3. パラメーターの説明
                                                                      
      RX       (R(*))   処理する実数型配列.                          
                                                                      
      N        (I)      処理する配列要素の個数.                      
                                                                      
      JX,      (I)      配列RX,                                       
      JY                RYにおいて,処理する配列要素の間隔.          
                                                                      
      RR       (R)      加える/掛ける実数値.                         
                                                                      
    
  4. 備考
    1. なし.

RSET

  1. 機能
    VRCONの簡易版サブルーチン.
  2. 呼び出し方法
    CALL RSET(RX,N,JX,RR)
  3. パラメーターの説明
                                                                      
      RX       (R(*))   処理する実数型配列.                          
                                                                      
      N        (I)      処理する配列要素の個数.                      
                                                                      
      JX,      (I)      配列RX,                                       
      JY                RYにおいて,処理する配列要素の間隔.          
                                                                      
      RR       (R)      代入する実数値.                              
                                                                      
    
  4. 備考
    1. なし.


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Latex Source


地球流体電脳倶楽部 : 95/6/9 (Version 5.0)

NUMAGUTI Atusi <a1n@gfdl.gov>
Last Modified: Thu Aug 31 13:01:59 EDT 1995