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= DCPAM 作業ミーティング記録 (2015/08/11)
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# 履歴情報
# * 2015/08/11 (石渡正樹) 作成
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== 参加者
* 北大
* 石渡, 荻原, 川原
* 神戸大
* 高橋(芳), 林
* 宇宙研
* 村上
== 村上からの報告
* 簡単金星計算 (dcpam の計算例) の追試
計算設定は Yamamoto and Takahashi (2003a), Yamamoto and Takahashi (2003b)
解像度 T21L50
run1 : YT2003a とほぼ同じ. 解像度が違う.
水平風の平均流からのズレ成分を散逸させない
run2 : YT2003a とほぼ同じ.
水平風の平均流からのズレ成分も散逸させる
run3 : YT2003b とほぼ同じ.
水平風の平均流からのズレ成分も散逸させる
* ひととおり図を書いた
図は以下で参照できる.
(())
(())
* run1, run2 ではほとんど違いが無い.
* run3 では YT2003b と東西風分布が違う.
run3 では 160m/sec のスーパーローテーションが実現.
* スペクトルの図では run1, run2, run3 の全てで
波数 10-12 の成分が目立つ.
* Yamamoto and Takahashi (2003a) で書かれているような
横軸 位相速度, 縦軸 緯度のパワーの図を書いてみたいが,
ちょっとめんどうそう.
== 荻原からの報告
* 地形高度を一定にした計算, 東西平均した地形を与えた計算,
観測で得られた地形を与えた計算, それぞれにおいて熱収支について調べている.
Ls=270, 25S で比較.
発表資料は
(())
* ダストデビルによるダスト巻き上げフラックス,
地表面顕熱フラックス, 対流層の厚さについてチェックした.
これまでは,
ダストデビルによるダスト巻き上げフラックス
〜 (地表面顕熱フラックス) * (対流層の厚さ)
が成り立っていないように見えていた.
その理由は,
* これまで顕熱フラックスとしてプロットしていたものは
隠解法の補正を行った後の値だった.
* 対流層の高さがピークになる時刻と顕熱フラックスがピークに
なる時刻が少しずれていた.
の 2 つらしい.
ダストデビルによる巻き上げフラックスの大きさが
地形高度を一定にした場合と, 東西平均地形の場合で
あまり違わない日について確認してみると, 正しく
(ダストデビルによるダスト巻き上げフラックス)
〜 (地表面顕熱フラックス) * (対流層の厚さ)
* 地形高度を一定にした場合と東西平均した地形を与えた場合では,
地表面気圧は約 20% ほどの差があるが, 顕熱フラックスのピーク値
は約 3% の差しかなかった.
これは力学過程による冷却が小さくて, 大気が安定しているため
顕熱フラックスの値が小さくなったのではないかと考えられる.
* 対流層の厚さの時間変化について考えるため,
乱流エネルギーの時間変化を見てみた.
乱流運動エネルギーが大きくなる領域の高さは地形高度を一定にした
場合の方が高い.
* Ls=90, 25N で, 地形高度を一定にした場合と東西平均した地形を与えた
場合とを比較
ダスト巻き上げフラックスのピーク値は, 両者であまりかわらない.
顕熱フラックスのピークの値は,地形高度を一定にした場合の方が大きい.
対流層の高さのピーク値は, 東西平均した地形を与えた場合の方が大きい.
表面気圧は, 東西平均した地形を与えた場合の方が 10% ほど大きい.
しかし, 地形高度を一定にした場合の方が大気の安定度が小さくなっていて
(力学過程による冷却が小さい, 対流調節による加熱が小さい)
顕熱フラックスが大きくなったようだ.
乱流運動エネルギーが大きくなる領域の高さは東西平均した地形を与えた場合の
方が高い.
* 次は
* 観測された地形を用いた場合についての考察.
Ls = 270 の時期に 25S でダストフラックスが他の緯度に比べて
大きくなる理由など.
* 横軸経度, 縦軸時間の図を作ってみる.
* 加熱率子午面分布を見てみる.
== 次回日程
* 2015 年 09 月 01 日 (火) 15:00-
TV 会議 (dcmodel meeting の部屋) にて
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