放射MTGメモ(2013/04/22)

参加者

  • 倉本圭、石渡正樹、はしもとじょーじ、高橋芳幸、高橋康人、三上峻、大西将徳

吸収係数の計算(大西)

  • line-by-line 放射計算プログラムの検証作業
    • 光学的厚さの計算条件を徐々にシンプルにしながら、LBLRTM と大西コードを比較検証
    • 初期計算条件
      • 連続吸収はなし
      • 使用したHITRANデータ (100character type)
        • 11 100.021385 1.584D-20 2.334E-01.0727.4390 882.89040.56-.001120 1 1 8 2 6 8 1 7 5552433 6
        • HITRANのフォーマットに従って読めば
          • M: Molecule number; 1
          • I: Isotopologue number; 1
          • v: Vacuum wavenumber; 100.021385 [cm-1]
          • S: Intensity;1.58E-20 [cm-1/(molecule cm-2)]
          • R: Weighted square of the transition moment; 0.2334 [Deby^2]
          • g_air: Air-broadend half-width; 7.27E-02 [cm-1 atm-1]
          • g_self: Self-broadend half-width; 0.439 [cm-1 atm-1]
          • E: Lower-state energy; 8.83E+02 [cm-1]
          • n_air: Temperature-dependence exponent for g_air; 0.56 [1]
          • delta_air: Air pressure-induced line shift; -1.12E-03 [cm-1 atm-1]
      • 大気は、US standard atmosphereの最下層
      • 大気の情報はLBLRTM のパラメタ MODEL = 6 (US standard atmosphere) として与える
    • 計算条件の遷移
      • 計算1. delta_air = 0.0 [cm-1 atm-1] (他の条件は初期計算条件と同じ)
      • 計算2. 大気条件の与え方を、LBLRTM のパラメタ(MODEL = 6)として与えるのではなく、圧力、温度、体積混合比を直接与える設定に変更
        • 与えた大気の圧力、温度、体積混合比は US standard atmosphereの最下層(前の計算と同じ条件の大気)
        • 他の条件は計算1. と同じ
      • 計算3. 大気層の温度を、296 [K] の等温大気として与える(他の計算条件は、計算2. と同じ)
      • 計算4. 大気層の体積混合比を、H2Oが100%の大気として与える(他の計算条件は、計算3. と同じ)
    • 計算結果
      • 計算1.
        • ピーク波数 (LBLRTM: 100.66 [cm-1], 大西: 100.02 [cm-1])
        • 光学的厚さは、大西計算の方が25%ほど大きい
      • 計算2.
        • ピーク波数 (LBLRTM: 100.65 [cm-1], 大西: 100.02 [cm-1])
        • 光学的厚さは、大西計算とLBLRTMでほぼ同じ
      • 計算3.
        • ピーク波数 (LBLRTM: 100.64 [cm-1], 大西: 100.02 [cm-1])
        • 光学的厚さは、大西計算の方が10%弱大きい
      • 計算4.
        • ピーク波数 (LBLRTM: 101.84 [cm-1], 大西: 100.02 [cm-1])
        • 光学的厚さは、大西計算の方が倍ほど大きい
    • LBLRTMの計算の設定が、うまくできていない可能性がある
      • 計算のセッティングがうまくできているか確認(-> はしもとじょーじさんにお願い)
    • LBLRTM のソースコードを確認するべし(line shiftに関係する部分)
  • To Do
    • line-by-lineプログラムの検証作業
      • LBLRTM のソースコードの中で、line shiftの計算がどのように行われているか確認する

木星大気の計算(高橋康)

  • 太陽放射の導入した放射計算
    • ガス吸収のみを考慮。粒は考慮していない
      • 考慮しているガス分子: H2, He, CH4, NH3, H2O
    • 散乱のない放射伝達計算
    • 波数: 0 - 25000 [cm-1]
    • 体積混合比は、Moses et al. を参考に与える
    • 温度は、ガリレオプローブの観測値を与える
  • 雲形成について
    • 定式化を確認する
  • その他
    • 大西開発コードの検証用計算の実行完了

タイタン大気の計算(三上)

  • 放射計算の収束をうまく行うため、計算方針を変更中

次回の日程

  • 2013/05/01(水) 9:00-
    • (4/29(月) は祝日のため)