放射MTGメモ(2016/09/07)

参加者

  • 高橋康人, 大西将徳

系外惑星放射計算プログラムの開発 (大西)

  • 放射源関数法モジュールを用いた場合の問題と解決
    • Toon の方法のエネルギー保存の考察
      • Toon による放射伝達式を変形して分かったこと.
        • Two-Stream 法では, 一次散乱アルベド = 1 の時にエネルギー保存する.
        • Source Function 法では, 一次散乱アルベド = 1 の時, 天頂角 a で大気境界上下から入射する放射の和が, Two-Stream 法によるものと同じ場合に, 天頂角 a の角度の放射のみでエネルギー保存する.
          • 天頂角積分した時に保存するかは確認できていない.
        • Source Function 法では, 一次散乱アルベド = 1 の時, 1 層モデルではエネルギー保存する.
      • エネルギー保存については Toon の論文にも記述がある.
        • TABLE 2 には, 一次散乱アルベド = 1 で Source Function は, flux conserved とある.
    • 2 層モデルでの確認
      • Y1n, Y2n 項の計算を確認中.
  • mtg 資料

木星大気モデルの開発 (高橋康)

  • アルベドを低下させる物質についての考察
    • Raman 散乱
      • Sromovsky et al. 2005 を用いて導入を試みた
        • SSA, AF, 温度圧力依存性をどのように与えればよいのか?
        • Sromovsky に載っている断面積を基に, 1. 完全散乱, 2, 完全吸収体として計算した.
          • 1. 完全散乱: 導入してもしなくてもスペクトルはあまり変化しない
          • 2. 完全吸収: 波長が短いところで効く
    • 気体吸収
      • NH3
        • Yurchenko 2011 を導入
          • HITRAN とスペクトルは大きく変わる
          • フラックスはあまり変わらない
          • 圧力が高い時に, HITRAN よりもブロードなスペクトルとなるのが気になっている.
      • CH4
        • NH3 のように Exomol を使って導入することはできるが, あまり効かないだろう
          • HITRAN と波長範囲にあまり違いがない
    • Red absorber
      • Sromovsky et al. 1998 から導入
        • 日射のフラックスプロファイルをおおよそ再現する.
        • スペクトルは観測と定性的に異なる
        • Red absorber の根拠は不明
    • 対流圏ヘイズ
      • 先行研究にならい, 対流圏ヘイズを導入するのがよいと考えている.
  • mtg 資料

次回の日程

  • 次回は, 9/14 (水) 夕方に惑星科学会会場周辺 (岡山) にて行う予定.
  • 次々回は, 9/21 (水) 9:00- の予定